久しぶりに娘達と竹とんぼを作った。
裏山の竹をのこぎりで切り出して適当な長さに切断し、ナイフ(肥後守)、キリ、ハンマー、定規、鉛筆、サンドペーパーとともに各自に与える。 あとは各自創意工夫して作るように。 今まで竹とんぼを作るとき、翼の角度とバランス、重さと軸の長さなどは考慮していたが、翼の断面の形状についてはあまり考えてなかったことに気付いた。 竹とんぼが上昇するのは翼の角度(仰角)による、空気を押し下げる力の反作用に基づく揚力によるものなのか、それとも翼の断面の形状によるベルヌーイの定理に基づく空気圧の差による揚力が主なのか、それともその両方なのかを疑問に思った。 そこで翼の形状の違う二種類の竹とんぼを試作した(この時点で子供の存在は地球の果てまですっ飛んでいる)。 A)仰角をつけた翼の断面の形状が長方形で純粋に反作用のみで上昇するであろう竹とんぼ B)翼に仰角を与えず、断面形状を航空機の翼と同じような水滴型とし、つまり翼上面と下面の空気の流速の違いによってのみ揚力を発生する形状の竹とんぼ。 実験結果 A)の竹とんぼのほうがはるかに良く飛びました。 考察 一般に竹とんぼを作る際にはA)の形状のものを作ると思う。 あえて試作したB)タイプはベルヌーイの定理のみに依存するもので、相当な回転エネルギーを与えなければ十分な揚力が発生しない、つまり回転エネルギーを揚力に変換する効率が低いと推測される。 これに対してA)タイプは変換効率が高く、子供の力でも十分高く飛ばせる。 竹とんぼを作る際には高度をかせぐのか、距離をかせぐのかで翼の仰角と面積を、回転モーメントを大きくするために翼の中心付近の重量を軽減(削り込み)し、遠位の質量を大きく(厚くするか、おもりを装着)する。 できれば翼断面は水滴型とし、空気の流速差による揚力も得る。 もちろん回転の抗力となる軸のぶれや翼の空気抵抗なども考慮しなければならない。 以上のような点を考慮すれば良く飛ぶ竹とんぼが作れますよ。
by yabureisha
| 2007-12-06 11:27
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