夏の暑さが峠を越し、急速に秋に向かって季節は進んでいるようだ。
あの暑かった夏の思い出は、かしましく鳴いていた蝉がいつしか、カサカサの骸となって転がり、大地に帰るのを待つように静かに去っていく。 大きな木の下にある穴だけが盛夏のまま、無数に残っている。 さて、セミは一生の殆どを土の中で幼虫として過ごし、成虫のセミになってからは2〜3週間だけ木にとまってジージー鳴いて交尾して死んでいくようだが、幼虫が地面から出てくる所を見ると卵は地中にあったのだろうか。セミはいつ地中に卵を産んだろうか。 セミが地下に卵を産み付けているところなんて見たことも聞いたこともない。 実は交尾を終えたメスゼミは枯れ木に産卵管をさし込んで産卵するようだ。 ニイニイゼミなど早めに出現するセミ以外のセミの卵が孵化するのは翌年の梅雨の頃。 孵化した幼虫は最初の脱皮をおこなったあと土にもぐりこみ、長い地下生活に入る。 木の皮の裏などに生み付けられた卵は孵化して自力ではいずって土に潜るのだ。 成虫になってからの期間は短いが、土の中で幼虫として過ごす期間が3〜17年(アブラゼミは4〜5年)というと昆虫の中では破格に長寿だということになる。 子供時代が長いなんてある意味ウラヤマシイ生き物ではある。 しかし、5年も10年も土の中にいるとしたら、我が社の庭の地中には10年目にして今年出てきたヤツらのほかに1年ものから9年ものまで幼虫が順番を待ってびっしり木の根に吸い付いているというコトになる。 ↑ ちょっと怖くないか。。
by yabureisha
| 2007-08-31 15:40
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