調査捕鯨ならぬ調査角打ちに同行した。
今回は戸畑駅裏地区。 映画「プルコギ」の舞台でもあるこの地区はかつては駅裏ではなく、洞海湾に向く駅の正面側であった。 また八幡製鉄所などの工場も間近で3交代の職工さんや港湾労働者が朝の7時から引きも切らず角打ち(酒屋での立ち飲み)に通い、賑わった歴史ある地区である。 ひっそりとしたこの街並みの中、かつての歴史に彩られた数々の酒屋がいまだ連綿と角打ち営業を続けている。 今では工員さんたちも車通勤だし、朝っぱらから飲むという豪快な人も少なくなったのであろうけれど、毎日のいっぱいの冷や酒を楽しみに通う客のためだけに開けているという店もある。 「角打ち」とはこんな下町の人情を感じつつ、けして上品ではなく、しかし粋にさらっと飲んで帰る酒のスタイルである。 人生なんて間違っても語ってはいけないし、長居は不粋である。 まずはいつもの田中酒店で乾杯したあとは高田酒店、大橋屋、はらぐち酒店の3軒ハシゴ。 合計4軒でそれぞれ冷や酒など立ち飲む。 歩いてハシゴの身にコップ酒は効く。 肴はおおむね乾き物、缶詰。店によっては冷や奴や手羽先、揚げ物なども供される。 一軒あたりの平均滞在時間は30分。 平均予算は500円程度。 なにしろ北九州地区600軒の酒屋を全て網羅調査しなければならんのでオオゴトだ。 最後の〆は古いバーでマティーニ(この日初めて座って飲んだ)。 80歳くらいのバーテンダーはきちっとボウタイに白の制服。 so cool. ということで、おりこうさんに日付変更前に帰還。
by yabureisha
| 2007-05-26 16:01
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